
節分(せつぶん)とは
節分とは、季節の移り変わりをより的確につかむために設けられた、特別な暦日のひとつ。各季節のはじまりの日の前日のこと。季節を分けることも意味しています。
立春、立夏、立秋、立冬の前日を節分とするが、とくには立春の前日の節分を指すことが多いですね。
節分の日付はいつ?
節分の日付は、毎年2月3日といいたいところですが、異なる年もあります。
2021年から2057年までは、閏年の翌年の節分は2月2日になるようです。年を4で割った余りが1となる年が該当します。たとえば、2025年の節分は2月2日です。
節分は宮中の年中行事だった?
季節の変わり目には、邪気(鬼)が生まれると信じられていたために、追い祓うための行事が行われていました。宮中の年中行事でもあり、平安時代のころから行われていたんですね。
当時は、追儺(ついな)とか鬼遣(おにやらい)なんて言っていました。追儺では、儺人(なじん)が桃や葦でつくられた弓矢をもち、方相氏(ほうそうし)と侲子(しんし)は内裏をまわり、陰陽師が供物を捧げて祭文を読み上げて鬼を追い祓っていたようです。
ちなみに追い祓うための弓矢が、桃や葦で作られた理由は、桃も葦も邪気を祓う力をもっていると信じられていたからです。桃も葦も日本神話(古事記)に出てくる邪気を祓う物として登場します。
宮中の年中行事を庶民が取り入れるようになってから、豆まきをするようになってようですね。
豆まきと柊鰯をする意味は…
●「まめ」は語呂合わせ
室町時代から豆をまくようになったのは、「魔滅・まめ」に由来しています。
日本では古来より言霊(ことだま)といって、言葉には力があると信じられていて、言葉に霊力と意味をこめていました。(言霊信仰、語呂合わせ)
鬼の目である「魔目」に、魔を滅する力をもつ「魔滅・豆」を投げつけることで邪気を追い祓い、1年間の無病息災を願いました。
また、豆は五穀のひとつで、穀物には生命力と魔除けの力があると信じられていたからですね。お米の国、日本ならではですね。(五穀信仰)
豆をまくときには掛け声をかけます。一般的には「鬼は外、福は内」ですが、地域や神社によっては掛け声は異なるようです。
●柊鰯は棘と臭いで…
節分に魔除けとして使われるのは豆まきだけではありません。柊鰯(ひいらぎいわし)といって、柊の小枝と焼いた鰯の頭を門口に挿していました。柊の葉の棘が鬼の目を刺して、門口から入られないようにして、鰯の臭いで鬼が近寄らないようにしていました。
豆も柊鰯も、魔除けの意味があったんですね。
節分の縁起の良い食べ物は…
●福豆
福豆とは、大豆を炒ってつくります。厄払いの豆から芽が出てこないようにするために、しっかりと豆を炒ります。豆まきを終えてから、自分の年齢の数ほど食べます。
地域によっては落花生をまくところもあるようですね。
●節分鰯
節分鰯とは、節分の日に鰯の焼き魚を食べること。
令和の時代では、鰯の焼き魚だけでなく、鰯の梅煮や生姜煮などで食べてもよいでしょうか。
●福茶
福茶(ふくちゃ)とは、黒豆と昆布・梅干し・山椒などの具に煎茶や湯を注いだお茶のこと。正月や節分、大晦日に飲まれる。とくに正月の福茶を大福茶(おおふくちゃ)いいます。
節分の福茶には、福豆を使いますよ。食べきれなかった福豆を、ぜひ福茶にしていただいてみてくださいね。
●恵方巻
恵方巻(えほうまき)とは、その年の恵方に向かって願い事をしながら、無言で食べる太巻き寿司のこと。切り分けられずに丸ごとかぶりついて食べる太巻き寿司のことです。
太巻き寿司には、縁起担ぎで7種類の具材が使われいて、商売繁盛や無病息災を願って七福神にちなんでいます。また、福を巻き込むことから巻き寿司であったり、逃げた鬼の忘れ物の金棒に巻き寿司を見立てています。
いまのように全国的に恵方巻が食べられるようになったのは、1989年の広島市のセブンイレブンから恵方巻として普及されました。ビジネス商戦として恵方巻が有名になりましたが、縁起物ですので残さず食べたいものです。
そのほかにも地域によっては、節分に縁起の良い食べ物はたくさんあって、節分蕎麦や厄除けぜんざいなどです。ぜひ縁起の意味を知ってみてくださいね。
節分と開運のまとめ
節分は季節ごとにめぐって来る節目です。とくに立春まえの節分は、1年の終わりとはじまりの節目ですので、一番大事なときです。
算命学でも、立春まえの節分はとても大事にしています。節分と立春によって、運気も変わってくるからです。節分までが前年の運気になり、立春から今年の運気になります。季節を分けるように、運気も分けて移り変わるのです。年が明けてから、ひと月ほどの時間をかけて運気が移り変わっていくだなんて、ちょっとロマンティックですね。
もしも、運を大事になさるのであれば、1年の運の終わりは節分までと覚えてみてくださいね。あなたの動き方が変わると、運が変わり人生そのものが変わっていきます。
ぜひ、開運縁起の節分を感じて動いてみてくださいませ。